アラフォーがマッチングアプリなんて、どうせ誰ともマッチしない。仮に誰かとマッチしたとしても、相手も同年代か、それ以上。そんなふうに思っていたし、正直なところ、最初はそれが現実だとも感じていた。
40代。仕事は安定している。生活も一応整っている。けれど、ふとした瞬間に感じる物足りなさがある。職場と家の往復。土日は近所のスーパーで食材を買って、あとはYouTubeを見ながらだらだらと過ごす。楽といえば楽だけれど、心はどこか乾いていた。
マッチングアプリに登録はしてみたものの、最初の数日は本当に誰ともマッチしなかった。「ほら見ろ」と自分で自分を納得させそうになったが、数日経つとポツリポツリと “いいね” が届き始めた。意外だったのは、年下の女性からも反応があったこと。中には30代前半、20代後半の人もいた。もちろん、すべてがうまくいくわけではない。でも、やり取りが自然に続いた相手もいて、共通の趣味を通して少しずつ距離が縮まっていった。
やはり印象に残っているのは、30代前半の女性との最初の出会い。カフェ好きという共通点があって、やり取りはスムーズだった。初めての対面も緊張はあったが、会話は不思議なほど自然で、「もう少し話していたい」と思える時間だった。
「どうせ無理」「マッチなんてしない」そう思っていたのは、ただの思い込みだったのかもしれない。極端な話をすれば、年齢は恋愛の障害にはならない。むしろ、自分自身が勝手に限界を作っていた。行動を止めた時点で、出会いの可能性はゼロになる。逆に一歩でも踏み出せば、そこからすべてが始まる。
アラフォーでマッチングアプリを使うなら、いくつかのポイントがある。まずは、自分に合った年齢層のアプリを選ぶこと。ペアーズ、Omiai、バツイチ向けのものなどが相性が良い。写真は、作り込むよりも清潔感と自然さを大切に。プロフィールには見栄を張らず、自分の生活や価値観を正直に書く。そして何より、相手に対して誠実に向き合う姿勢。これが信頼を生み、次につながる。
恋愛に正解なんてないけれど、「今さら」と思っているだけでは、何も始まらない。アラフォーだからこそ、できる恋がある。少し遅れたスタートでも、心を動かす出会いは、確かにあった。